2010年01月05日

松本清張「顔」

一体、俳優で「映画の主役を張るようになる、徐々にスターダムにのし上がって全国的に顔が売れるようになることを怖れる」人がいるだろうか?
もし、ドラマのキャッチコピーを作るならそういったところであろう。

NHKで松本清張原作のドラマ「顔」が放映された。


主演の谷原章介は年齢が高くなってからブレイクした俳優で、そういった方が活躍されるのは嬉しい。
それも日本の俳優は30歳過ぎてから、元々正統派の美男子だったのがある種の美しさを発揮する人が多い。

この原作の短編は舞台俳優。
美男子ではないが印象に残る個性的な顔」が主人公である。
谷原はその役柄にちょっと線の細い美男すぎるが、声や話し方が良くて陰影のある演技も申し分なかった。

他にも大地康夫、高橋和也(主人公と役を入れ替えても良かったかも)、名前は知らないが1人2役のヒロインがいかにもNHK好みの正統派女優で熱演だった。

この短編の原作で印象的な食べ物が2つ。
それは夏みかんと京都名物の「いもぼう」である。
汽車の中で若い恋人同士に食べられる夏みかんは缶入りドロップに換えられていた。
女にドロップを勧められた男がいらない、という素振りはこの2人の関係を暗示していて悪くない演出ではあったが。
汽車と蜜柑、という組み合わせはおそらく清張が尊敬する芥川龍之介へのオマージュであろう。
その意味では変えて欲しくなかったが。


このドラマは他にも原作を大きく変えた箇所がいくつか見られた。
ほぼ同時期に放映された民放の「火と汐」は比較的原作に忠実で、携帯電話という原作の書かれた時代にはなかった小道具もうまく使われていた。
原作に敬意を表しつつ、変えるのは別にいいのだが私は「火と汐」に軍配をあげる。


「顔」のラストシーンで「砂の器」を思い出すという人も多いであろう。
この作品は他の短編と共に英訳も出ている。
戦後のヤミ市で物資を仕入れた人々が駅で警察に捕まり、物資を取り上げられる。
警官に賄賂を握らせて見逃してもらう…当時は多くあったであろう状況をドラマに入れたのは良い演出だった。

かつてNHKで放映した松本清張ドラマも見てみたい。
今後、ドラマ化するなら「二階」「距離の女囚」がいい…と個人的に思う。


NHKに出演するということ

「東京ガールズコレクション」を見ていたら、モデルとして山田優が出てきた。
遊びに来ていた姪に「この人の彼氏は石田三成」と言ったら、父が「ほう」という反応。
彼は「ルーキーズ」「ごくせん」を見ていなかった。
NHK大河に出演するということはそういうことである。
小栗旬は父の世代の大河ドラマファンに「長身で、野心のある美男武将を演じられる俳優」と認識されたのである。
今後は福山もそうなるのだ。
勿論、今まで福山雅治のことを長崎出身のミュージシャンで俳優ということを知ってはいただろう。
しかし、地方に住む特に年齢の高い人たちにとってそれほど全国区ではなかったのだ。


長崎県の民放チャンネルはフジ、TBS,テレビ朝日、日本テレビ系列と4つある。
仕事で宮崎や大分に宿泊した時。
テレビのチャンネルが少ない。
フロントに電話し、「このチャンネルはフジテレビですか、TBS系列ですか」と尋ねた。
地方に巨人ファンが多い理由が分かった。


以前室井滋がエッセイに書いておられた。
彼女が女優であることは出身地で知られてはいても、NHK朝の連続ドラマに出演した際、特に年長者の反応が違っていたそうだ。
その中で高齢の女性が同じドラマの「再放送」という認識が無く、「シゲちゃんは朝の放送と昼の放送とでは格段に上達している」とかなんとかおっしゃったそうだ。
つまり、同じ放送日のドラマを撮り直したものを放映していると思っておられるのだ。
なんと素朴なお人柄であろうか。
しかも文筆家でもある室井さんにしっかりとネタを提供されたのだ。


城島捕手の自主トレーニングがもうすぐ?佐世保球場で始まる。


城島捕手の自主トレーニングが2010年1月初めに佐世保球場で始まる。


彼の自主トレを見学しはじめたのは2004年の1月。
その頃は、当時はダイエーホークスに所属していた高橋外野手、大野捕手などが参加。
見学者も少なく、土日以外は見学者全員がサインを貰える状況だった。
選手たちが野球場の建物前に駐車している。
出入り口にロープが張られることもなく、選手たちが身近に感じられた。

その次の年、馬原、三瀬、寺原(現在横浜ベイスターズ)投手らが弟子入り。
和田投手、多村外野手が参加した年度もあり、見学者は増えた。


マリナーズのマイナー契約をしていた坂本外野手。
この方は長身のハンサムで感じの良い方であった。
その後、城島捕手がマリナーズと契約した頃、英語の家庭教師として雇用されたそうだ。


彼が出版した英会話教本を図書館で借りた。
ジョーさんがどうやって英語をマスターしたのか、が中心の著作。

「順番が分からない」というジョーさんの質問。
それ以前は「何が分からないのかが分からない」状態だったので、進歩したのだという。
「人、動作、場所,物、時間」だったか何だかが坂本さんの答え。
たとえば I went to the supermarket to buy some coffee yesterday.
つまりジョーさんは「語順が分からない」という質問をしていたのだった。

英語の初心者といっても、それまでホークスの外国人選手特に投手と話す機会はあったはずなので、全くの初心者ではない。
しかも大人で、立派な実績を持ってアメリカの球団に雇用された人である。
ジョーさんのプライドを傷つけないように、しかもアメリカ社会で投手とのリード面で複雑な表現も要求される語学力を身に付けさせる、その前の段階まで最低限のレベルを確保させる。
英会話講師として、相当な力量を要求されたわけだ。 


この坂本さんはベースボールへの道はどうやら引退なさった様子。
福岡で芸能活動ともきいたが。

自主トレ見学中にチワワを連れて来た女性がいた。
彼女は馬原投手のファンで、彼に「馬原さん、犬は嫌いじゃないですよね?」
と聞いて、「嫌いじゃないです」と答えてはくれたが。
馬原投手は確かフェレットを飼っていた。
突然、坂本外野手がチワワに関心をしめす。
「2歳くらいでしょ?」と慣れた手つきで抱きかかえる。
「よく分かりますね!」と馬原投手ファン。


坂本さんに対する印象はとてもいい。
今、どこでどのようにお過ごしでしょうか。
その後、彼がジョーさんの自主トレに参加することもなくなったので。


で、ジョーさんの話に戻る。

私は彼と同じ佐世保市のA中学校の卒業生。
もちろん私がうんと年上ではあるが。
私の在籍時から野球部は強かった。
全国大会に出場、横浜で試合をしていたし。


99年夏からホークスの応援をしている。
そんな中でもジョーさんの存在は他の選手と違う思い入れがある。

今まで、ホークスあるいはメジャーリーガーの選手である城島捕手を応援してきたのだ。

それが、今回ホークスに復帰することは適わず、阪神タイガースに入団したのだ。
一体どうしたらいいのだ、という気持ちである。
勿論、城島捕手を応援する気持ちに変わりは無い。
でも阪神タイガースの選手の応援をどうしてしなきゃならんのだ、という感覚である。


パリーグのファンの多くは、セリーグのチームに関心が無い。
そしてアンチ巨人である、少なくとも私はそうである。
「伝統の一戦」なんぞと一括りにされている阪神にしても同じ。
甲子園での高校野球の試合には燃えるが、阪神の、特に独特な応援には馴染めない。
「ダメ男と分かっていても尽くす女性」なんだそうである、阪神ファンというのは。


友人が関西の大学に進学した。
帰省した際、真面目な人なのにつまらない冗談を自分で言って自分でボケている。
「どうしたの!?」と仲間たち。
「いや、関西ってな、日常会話もボケツッコミになってなアカンのや」…。
城島捕手のキャラクターには合う土地柄かもしれないが。


阪神の某大物選手に引導を渡したい、そのために先輩だろうが王さんだろうが言いたい事は言う城島捕手が阪神に呼ばれた、そういう報道もあった。
ちょっと、ジョーさんをそういう使い方していいと思っているわけ?(怒)
報道が本当ならば、ますます阪神というチームを応援する気持ちにならない。
その大物選手にしても、チームの体質を変えるために呼ばれた人である。
現在はもしかして、裸の王様的な状況なのであろうか。
誰も彼に文句が言えない。
ある意味、不幸である、双方にとって。


ジョーさんは口が悪い、やんちゃな人のようでいて案外気遣いの人でもある。
以前松田外野手がダイエーを解雇された時、年下のジョーに弟子入りしたことがあった。
ジョーは「松田さん、松田さん」と大層気を遣っていた。
少年野球教室でも松田選手は居場所が無い。
本間内野手が手伝いに来ていたのを思い出す。
その本間さんも今季、ホークスを解雇。
「男たちの戦力外通告」にも出ていなかったが。
今はどうしておられるのだろう。


ここ数年のジョーは優等生然として面白くないな、と思っていたら。
WBCの時、野村克也氏に売られた喧嘩を買っていた。
そうこなくちゃ、まだまだ若いと嬉しくなった。
最近、工藤投手がジョーの非礼?を野村氏に詫びていたが。
なんか筋が違うでしょ、と思ったけど報道を盛り上げようと言う彼らの計算かもしれない。


その工藤投手が杉内投手に質問していた。
「もう僕を越えていますよ」と工藤さん。
なかなか他の選手を褒めることがないだろうから、ファンとして嬉しかった。
聞いておられたのは「杉内投手は三振を取ったのはどれ位『狙って』取ったのか」ということ。
杉内投手の答えは「2ストライクになったら全て狙って取った」であった。
す・ご・い!


別の番組でのこと。
「俺の腕はムチだ」
「指先だけで投げることができたら、理想」

…その後、ダルビッシュ投手が指を骨折の報道。
それも、他の投手が有り得ない指の使い方をして、骨折をしていたという。
つまり、杉内投手の言う理想的な指先だけの投球に近いことをやっていたのか?
…分かったよ、あんたが日本一。
いないよ、そんな奴、他に。


ニックネーム suziestefan at 18:34| Comment(2) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
NHKに出るということは、全世代に認知されるということ? NHKも見ない私にエコポイントくれ! あっ!しつこい!ですね。
Posted by yablinsky at 2010年01月05日 22:21
yablinskyさん
コメント及びご訪問、有難うございます。
NHKも見ないの〜

わかたかたかこ
Posted by わかたかたかこ at 2010年01月06日 15:30