2012年01月08日

黒澤映画の猫

「まあだだよ」をTVで途中から見た。BSジャパンは番宣で内田百閧「随筆家」と紹介していたが、「サラサーテの盤」を読んでいないのか!作家、小説家という紹介であるべきところを…猛省を要す。
百閧フ弟子たちが師の長生きを冷やかして(実際は長寿の祝いなのだろうが)「摩阿陀会」を主宰、弟子の子や孫までも集まる人望…百閧フ師匠である漱石でもこんなに多くの人が集まったであろうか?、という人数であるのに私は驚いた。が、それは映画の演出なのか?黒澤明監督は天皇とあだ名されるだけあって、完全主義者であるという。
しかし、「史実に忠実」であることとは関係ないのかもしれない。どちらなのだろう。そう言えば同じく漱石の弟子である芥川の原作を映画化した「羅生門」も題からして実際は「藪の中」である点から大幅に脚色してあった。

脱線ついでに、芥川と百閧ヘ海軍士官学校だったか、教師として同僚だった時期がある。百閧フ随筆に漱石と龍之介を書いた作品集が文庫であるので、一読をお勧めする。
話を黒澤映画に戻して、劇中劇!?「ノラや」のパートだけを録画した。この映画は黒澤作品の中では「なあんにも起こらない」のである。事件らしい事件と言えば、(全編見ていないが)百閧フ飼い猫ノラが失踪して、内田夫妻の悲嘆にくれる様、弟子達もご近所の方々も「たかが、猫」と馬鹿にせずに真剣に彼らと猫の心配をしていた場面であろう。内田夫妻の人望の厚さが窺われる。

「三味線作りを目的とした猫捕り」の可能性を示唆する大声の無神経な警察官が登場するが…何と、坂東英二であった。黒澤監督、坂東氏にどんな印象を持っていたのであろう、失笑した。

松村達夫の熱演もさることながら、内縁の妻役を演じた香川京子の美しさ、品の良い佇まいにうっとりとさせられた。彼女は確か若い頃、谷崎原作の「猫と庄造と二人のをんな」の映画に出演、それも持参金付の我儘後妻、福子役である。この映画は未見であるが、前妻の品子役を山田五十鈴が演じているし、見たい。
百閧フ弟子のうち、所ジョージが強烈な個性を消して登場していたのにも黒澤監督の厳しい演出を垣間見た。夏服の白いスーツ姿など、昭和初期の文士然としていた。

ノラが失踪する直前、地方に講義に出た百閧ェ停車駅の中でノラらしき茶白の猫を見かけた。
芥川も自殺の前にドッペルゲンガーを見た、というが…映画ではその点には触れていなかったが、私はその場面を見て直ぐに芥川の事を思い出した。
ノラ失踪にまつわるエピソードは長尺であったが、後に飼猫となるクルツについては映画中、僅かにふれただけ。これはNHKの猫と芸術家のドキュメンタリーで百閧フ回でも同様であった。

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ねずみと猫指輪11Dec04.JPG

タマちゃん11Nov27.JPG

茶白と水仙11Dec10 (1).JPG






ニックネーム suziestefan at 18:39| Comment(2) | 猫を題材にした書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
先日、「おいしい週末」というブログで
コメントをいただきましたリーファと申します。

あちらでお返事としても書かせていただきましたが、
日記ブログのパスワードはメールにてお知らせさせていただいております。
お手数ですがHPのメールフォームよりご連絡いただければと思います。
普通の日記なのであまり猫の写真は多くないのですが(^^;)
よろしくお願いいたします。
Posted by リーファ at 2012年01月19日 22:54
リーファ様こんばんは。
コメントをいただき、有難うございます。
HPのメールフォーム、近いうちに連絡いたしたい所存です。
>猫の写真は多くないのですが
多寡は関係なく、猫写真見れないのが悔しい!と思ったもので。。。
よろしくお願いいたします。
Posted by suzielily at 2012年01月20日 15:09